中小企業のホームページ制作担当者や経営者の方々にとって、ウェブサイトの原稿を作成することは重要なスキルです。
しかし、書くのが苦手、何から手を付けてよいかわからないなど、原稿作成に苦戦している方も多いことでしょう。
そこで、以下に共わかりやすく、ホームページ制作時のライティングのノウハウをご紹介します。
最大のポイントはゼロから作ろうとしないこと
白紙の状態から文章を考えるのには思った以上に労力がいります。
しかし書けない人のほとんどが、紙やWordの真っ白な状態を開いて頭を悩ましているのではないでしょうか。
インターネット上には参考になるサイトがあふれています。
以下より比較的苦労せず原稿を準備できるノウハウをご紹介します。
1．複数サイトを見て参考になる内容をピックアップ
同業者のウェブサイトはもちろん、異業種であっても表現や構成の参考になるサイトは見つかります。
ホームページの原稿を書く際、他のサイトを参考にすることは有効な方法です。
類似の業界やテーマのウェブサイトをいくつか見て、良い点や参考になる表現をピックアップしましょう。
ただし、コピー＆ペーストは避け、自分の言葉で再構築することを心掛けてください。
最低でも3つはピックアップしてみましょう。逆に多く集めすぎても収拾がつかなくなるので３～５サイトくらいがベストだと思います。
ページ内の構成をまねしながら、自社の文章に置き換えてみる
「ページタイトル」「リード文章」「サービス概要」「サービス特徴」・・・・などそれぞれのページでこういった項目で文章が書かれています。
その一つ一つを見ながら自社の文章に書き換えてみましょう。
該当しない箇所は省いたり、別の要素を持ってくるなどアレンジを加えます。
2．ネタ元として、営業資料、提案資料、営業トークスクリプトを用意
普段営業活動をしていれば、何らかの営業資料や提案資料、営業時のトークスクリプトなどはあるはずです。
まさにお客様に対して直接説明している資料なので、それをフル活用しない手はありません。結構多くの会社の方が、営業資料などの存在を横に置いたまま「書けない」と頭を抱えていることが多いように思います。
相手を目の前にして説明する順番とホームページに掲載する順番や表現方法は変えたほうが良い場合もあります。他社の参考サイトを見ながら当てはめるとよいです。
3．ChatGPTなどに草案を作らせてみる
人工知能モデルを活用して、草案を作成してみるのも一つの方法です。
ChatGPTなどのツールを使って、アイデアを整理し、文章の骨組みを作成してみましょう。その後、自分の言葉で加筆・修正することで、オリジナルの原稿が完成します。
例えば企業向け防犯カメラの販売を行っているとします。
ChatGPTにテキストで「企業での防犯カメラ導入のメリット、デメリットを3つずつ挙げてください」と入力すると下記のような回答が返ってきます。
メリット:
犯罪発生時の証拠としての活用:
防犯カメラの映像は、オフィスが空き巣などの犯罪の被害に遭った際に警察に証拠として提出できます。侵入犯罪だけでなく、金庫やパソコンなどの盗難事件にも役立ちます。
犯罪の抑止:
防犯カメラの存在は犯罪者にとってリスクのある設備です。多くの犯罪者は防犯カメラがあることを確認すると侵入を諦めます。主要通路や死角に設置することで効果的に犯罪を抑止できます。
業務改善・業務効率化:
防犯カメラで撮影した映像を業務改善や業務効率化に活用できます。オペレーションの非効率を解消したり、遠隔地から業務の様子を視聴したりすることが可能です。
デメリット:コスト:
防犯カメラの購入や設置、運用にはコストがかかります。特に高性能なカメラやセキュリティ対策をプラスすると費用が増加します。
プライバシーへの影響:
防犯カメラの設置は社員のプライバシーに影響を及ぼす可能性があります。映像管理や運用に際して慎重に対応する必要があります。
技術的な問題:
防犯カメラはハッキングのリスクを抱えています。セキュリティのレベルに注意し、適切なカメラを選ぶ必要があります。
防犯カメラの導入は、これらのメリットとデメリットをバランスよく考慮して行うことが重要です。
あとは、文字数を調整したり表現を調整したりしながら自社用の原稿に変えていきます。
4．制作会社に依頼する
ホームページの原稿作成が難しい場合、制作会社に依頼することも検討してください。
プロのライターが適切な表現で原稿を作成してくれます。
ただし、丸投げでよい文章が出てくるわけではありません。あなたの会社のことを一番知っているのは、会社の経営者、管理責任者なので本来はご自身の言葉で書くことが良いのですが、製作会社に依頼する場合は、書くために必要な情報を提供しましょう。
何も開示がなければ何も書けません。あるいは一般的な説明にとどまり、会社の強みや特徴が伝わらないものとなってしまいます。
ユーザーの視点を強調する：
- 制作会社に対して、ユーザーの視点を強調した情報を提供しましょう。ユーザーがどのような問題を抱えているか、どのような価値を求めているかを伝えることで、効果的な原稿が作成されます。
- 例えば、ユーザーがどのようなニーズを持っているか、どのようなメリットを求めているかを具体的に記載しましょう。
キーメッセージの明確化：
- 自社のキーメッセージを明確にしましょう。何を伝えたいのか、どのような印象を与えたいのかを整理して、制作会社に伝えましょう。
- キーメッセージは、ユーザーに対して訴求力のある内容を伝えるための基盤となります。
具体的な事例や成功ストーリーの提供：
- 自社の成功事例や顧客の声を制作会社に提供しましょう。これにより、ユーザーに対する信頼性や説得力を高めることができます。
- 例えば、どのような課題を解決したのか、どのような成果を出したのかを具体的に伝えましょう。
コンテンツの目的とターゲットを明示する：
- 制作会社に対して、原稿の目的（ウェブサイトのトップページ、製品ページ、ブログ記事など）とターゲット読者層を明確に伝えましょう。
- これにより、制作会社は適切なスタイルやトーンで文章を作成できます。
以上の方法を活用して、制作会社に依頼する際に自社のサービスや特徴を理解してもらい、訴求力のある文章を作成してもらいましょう。
やってはいけないこと
オリジナリティを重視する
- 他のサイトからそのまま文章を引用することは、SEOに悪影響を及ぼす可能性があります。また、著作権に抵触する恐れもあります。
- オリジナリティを大切にし、自分の言葉で表現することを心掛けましょう。
専門用語の適切な使用
- 業界用語や専門用語を多用すると、読者に理解されにくくなります。わかりやすい言葉を選ぶことを心掛けましょう。
まとめ
ホームページ制作時の原稿作成は、他のサイトを参考にしながら、自分の言葉でわかりやすく表現することが大切です。
プロのライターに依頼することも選択肢の一つです。
中小企業のホームページ制作担当者や経営者の方々が、効果的なウェブサイトを作成できるよう、このライティングノウハウを活用していただければ幸いです。
